当たりが付いたので、初期インプレッション
以前投稿しましたが、GROMのリアブレーキは、パッドとローターが完全に当たりづらいようです。そのため当たり付けができるまで、パッドの性能について判断できないなと思っていました。
加えて今回交換したシンタードパッドに関して、4輪向けブレーキパーツメーカーのディクセルやアドビックスのサイトを見ると当たり付け、焼きを入れるということについて詳しく解説しています。バイクと4輪ではローター材料が違いますが、金属パッドを使用した際にはパッド、ローターへの熱入れに伴って表面が変性することで、摩擦係数に変化が生じるようです。ディクセルはパッドの成分をローターにのせると表現しています。アドビックスも熱入れに加え、擦り合わせ(当たり付け)が終わって本来の性能が発揮されると説明しています。このページではアドビックス社のwebページの記載に倣って当たり付けと表記することにします(同義語としてあたりづけ、慣らし、馴染ませる、擦り合わせ)。
赤パッドのようなレジン系で柔らかいパッドであれば、交換直後から効果を実感できるのかもしれませんし、当たり付けもすぐに済むかもしれません。しかし、軽量なGROMにシンタードパッドを導入したので、パッドの当たり付けと焼き入れが終わるまではその評価は下せないと思い、400kmほど過ぎた時点の評価で初期レビューとします。
当たりが付いたなと思った瞬間
先日、雨天の中80 kmくらい連続走行したのですが、最後の10kmくらいで、今までの純正パッドと明らかにフィーリングが違うなと確信しました。その後、好天の中を50kmほど走って、やはりフィーリングが違う。パッドが仕事してるなと感じたので、当たりが付いたと判断しました。
実際に当たりは付いたのか？
ブレーキパッドを取り外して当たり面を見てみました。全体に円周方向に線状の当たった形跡があります。中央は金属が焼けたような色味の違うところがあります。熱だまりになりやすいのか、ピストンの圧かかりやすいのかわかりませんが、熱も入ったようです。400kmですぐにあたりが付いたということで、純正と比較すると、寿命はとても短いと予想します。
交換後インプレッション
- 坂道停車時に軽くリアブレーキを踏むだけで停車できる。ずるずると後退しない。
- ブレーキストロークの奥が効くようになった。
- ブレーキ踏力が少なくて済むように感じる。
- ブレーキをかけているときの感触のフィードバックが多くコントロールしやすい気がする。
- ざらざらとした振動と音を感じる。ブレーキかけてる実感が湧く。
- もちろんリアロックもできる。
- 雨の中でも効きが良い。
シンタードパッドは雨でも効きが良いと商品紹介にも書いてあったのですがなんででしょうか。材料が水によるμの変化を受けにくいのか、それとも多孔質なので排水性が良いのか、筆者にはわかりません。パッドを見ると表面に穴がありますが、排水に効果があるほどではないと思います。たより正確には純正パッドの雨環境と比較して、というよりも、シンタードパッドの晴れと雨を比較して、性能差が少ないように感じました。
ちなみに交換直後(当たりが付くまで)は・・・
当たり付いたなと思うまでは以下の感じでした。
- 全体には純正と変わらない効き具合
- ざらざらと音がする
- ブレーキの利きはじめは純正より効いている。
- ブレーキの奥は効かない。純正と同じ感じ。
- 走行中の姿勢制御くらいであれば可能。信号や停止線で速度0まで減速するのにかなり踏まないと止まれない。というか速度0にするのは純正より止まらない。
[補足]ブレーキタッチにはシューズの影響もあった
しばらく前に気づいたのですが、リアブレーキのフィーリングは履いている靴で全然違います。最近買ったレインシューズは中にクッションの厚い中敷きを入れました。その影響で、ブレーキを踏みこんでいくと奥のほうで中敷きがつぶれていくのか、リアブレーキのフィーリングが曖昧です。
それに気づいたのはもう何年も履いているバイカーズブーツを引っ張り出して履いた時でした。ハイカットのレザーブーツなのでブレーキ操作がやりやすいと思ったことはなく、むしろスニーカーのほうが調整が効くと思っていました。しかし、ソールの硬いブーツでコーナーを曲がったり、信号ストップをするときに硬いソールのほうがブレーキペダルからの感触を感じやすく、操作しやすいことに気づきました。ちょうど、交換用のブレーキパッドを買った直後(パッド自体は交換前)くらいのことです。
なので、今回のインプレまでの400 kmはレインシューズとバイカーズブーツのそれぞれで何度も走ってみました。あくまでシューズの影響を排除してインプレを記述するように気を付けました。
コメント