筆者のGROMは納車時に新品のBATTLAX SCを履かせて以来、1万キロ以上走り回ってきた。リアタイヤのほうが摩耗が進んでいて、いよいよスリップサイン間近に。
バトラックスSCに不満はないけど、せっかく交換するなら今までと違うタイヤを選んでみたい。条件としては通勤にも使うのでとにかくウェットグリップ重視選ぶことに。
そもそもGROMのタイヤサイズは?
タイヤサイズさえも知らないので、オーナーズマニュアルで確認
- 前輪 120/70-12 51L
- 後輪 130/70-12 56L
タイヤサイズの表記は左から順に
タイヤ幅/扁平率(タイヤ幅に対するタイヤ高さ)-ホイールのサイズ(inch) 荷重指数 速度記号
となっていることさえ知らなかった。特に加重指数と速度記号がわからない。天下のブリヂストンの説明では
荷重指数は所定の内圧でタイヤが受け止めることのできる最大荷重を示しています。
https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/howto/tire_size.html
となっていて、GROMのロードインデックスは前輪51、後56 でそれぞれ190 kg、224 kgの荷重に耐えるそうな。これって静荷重でかつ安全率もみてるのだろうけど、前後輪併せて314 kgの耐荷重に設計されているとはタイヤの世界は奥深い。全然知らなかった。GROMの車両重量102kg だから、体重100 kgの人が二人乗りしても大丈夫な計算か。
速度記号に関しては最大速度を示しているらしく、Lは120 km/hとのこと。ノーマルでそんなに速度出ないだろと思う反面、サーキット勢には物足りなのでは?とか思うけど、素人が考えるだけ無駄。2輪界の王者HONDA様のいうことを聞けばいい。今筆者に必要なのは「タイヤサイズの表記を学ぶこと」。でないと、カタログを見て判断することもできない。
*ちなみにバトラックスSCは前: 120/70-12 51S、後: 130/70-12 62Pなので荷重は前: 195 kg、後: 268 kg、速度は 前: 180 km/h、後: 150 km/hとのこと。要求性能を遥かに超えている。
候補選定
ウェット性能が良さそうなタイヤを探すと、スクーター界隈の情報が参考になった。その中で候補は
- ミシュラン シティグリップ2(F: 120/70-12 51S、R: 130/70-12 62S)
- ダンロップ スマートスクート2(F: 120/70-12 51L、R: 130/70-12 62L)
- ピレリ エンジェルスクーター(F:120/70 – 12 51S or 120/70 – 12 51P、R: 130/70 – 12 62P)
の3つとした。どれもサイズ適合。荷重指数と速度記号も純正を上回っている。(乗り心地悪くならないのだろうか?この辺り店員さんに聞けばよかった)
絞り込み
ミシュランのシティグリップ2は発売も2020年と新しい。サメの歯を模したサイプも入っており工夫があるなと思った(さすがにバイオミメティクスデザインではないと思うけど)。使用レビューを探すと、このSHARK TOOTHサイプは摩耗でなくなるそうで、それってただのサイプじゃんということで脱落。さらに原付2種界隈で売れまくってるPCXの最新モデルの純正採用タイヤで期待したんだけどなぁ。
ダンロップのスマートスクート2は2022年発売で一番新しい!ウェット性能も前作比10%向上とのことで、これに決まりかと思ったら、前作はウェット性能があまり芳しくないようだ。シリカ配合コンパウンドを自社初採用とのことだけど、ミシュランやピレリは数年前からやってるぞ……!?ということでなんだか腑に落ちなくて却下
ピレリのエンジェルスクーターは2007年発売と候補の中で一番古い。だけど、シーランド比も高そうだし、サイプも入ってるし設計思想は古くなさそう。あとピレリの大型バイク向けのタイヤ評判いいらしい。エンジェルも、ロッソも。あとSBKでも活躍してるし。(ミシュランとダンロップはMotoGPとMoto2で活躍してるけど。)実際エンジェルスクーターのレビュー調べると結構良さそう。2007年発売だけどシリカコンパウンドを採用しているからもしかしてダンロップより5年は進んでいるのか!?と期待してピレリにすることに。ぶっちゃけタイヤパターンで選んだ面もある。
注文~交換 タイヤパターンの確認
用品店のセール情報を見てお店に注文しに行った。そこで判明したのが、国内在庫がひっ迫していること。リアタイヤが約1週間、フロントの120/70 – 12 51Sに関しては納期未定といわれた。もう一軒の用品店で問い合わせるも似たような状況。とりあえず、リアだけ入ったら連絡くださいとお願いした。リアのほうが摩耗しているので。で、結局リアの入荷に1か月かかった。バイク乗りのみなさん、2022年現在タイヤは値上がりや物流の混乱もあるので早めに交換計画を立てましょう。
リアタイヤが入荷したのでとりあえず、リアタイヤだけの交換をお願い。作業の間フロントタイヤの状況を確認する。結局未だに納期不明。
親切な店員さんとカタログをにらめっこしていると、120/70 – 12 51Sはフロント専用、120/70 – 12 51Pが前後共用として掲載。(実は130/70 – 12 62Pも前後共用。リアタイヤ用のパターンで納品された。)前後共用サイズなら納期は数日~1週間とのこと。前後共用タイヤってどんなタイヤパターンになるか質問すると、すぐに問屋に確認を入れてくださった。細かいことをいう客ですいませんと恐縮していると、フロント専用と同じパターンだとと教えてくれる。わざわざ、問屋からピレリジャパンまで問い合わせてくださったそうな。店員さんと速度記号以外一緒ですし、こっち(前後共用)にしましょうということにした(値段も同じ)。むしろ何が違うんですかねと二人で苦笑い。とりあえず、フロントもひび割れ始めてるので、入荷したら連絡くださいとお願いをした。あとはリアタイヤの交換作業終了を待つ。
作業終了後、受け取り。リアタイヤの交換をお願いしただけなのに、フロントの空気圧調整、チェーンの点検、前後ブレーキ残量、フロントタイヤの状態確認の点検もしてくれ、メカニックが直接アドバイスをくれた。ありがとうございますって感じ。
補足
ちなみに後でわかるが、前後共用タイヤは逆履きで対応するらしい。前後のパターン違いの意味って……? 尚良いくらいの感じなのか、マイナー車種の救済用なのかなぁ。
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